



マチュー・パンソンさん
パリ郊外生まれ。パリの有名レストランやパティスリーでパティシエとして10年勤め、2012年に渡日。製菓専門学校での講師、その後は一流パティスリーでシェフパティシエとして活躍。2018年には、自身が手がけるブランド「ヌメロサンク・パリ」を東京・自由が丘にオープン。








洋梨とチョコレートの
タルト
フランスで10〜11月が旬の洋梨は、秋を代表するフルーツ。洋梨のシャリっとした食感とマイルドなチョコレートの甘さがよく合います。相性の良いロゼと楽しむのもおすすめです。


洋梨とチョコレートのタルト
材料 (フライパン 22cm)
[タルト生地]
- 小麦粉
- 250g
- バター
- 125g
- 卵黄(卵Mサイズ)
- 2個分
- 水
- 大さじ3と小さじ1
- 塩
- 2g
[チョコレート生地]
- バター
- 20g
- ダークチョコレート
- 60g
- 卵黄(卵Mサイズ)
- 1個分
- 卵白(卵Mサイズ)
- 2個分
- 砂糖
- 大さじ1
[洋梨]
- 洋梨缶詰
- 洋梨3個
作り方
タルト生地
- フードプロセッサーに小麦粉、バターを入れて粉が少し黄みがかるまで混ぜる。(サブラージュ)
- さらに、卵黄、水、塩を入れて、全体がまとまるまで混ぜる。
- 生地を取り出しラップをして冷蔵庫で1時間ほど休ませる。
チョコレート生地
- バターとチョコレートを容器に入れレンジにかけ溶かす。
- 卵白と砂糖を別のボウルに入れてメレンゲ状になるまで混ぜる。
- 溶かしたバターとチョコレートの中に卵⻩を入れて混ぜ、最後に少しずつメレンゲを入れ、全体が混ざったら、冷蔵庫で休ませる。
仕上げ
- 生地を冷蔵庫から取り出し3ミリほどの厚みになるまで伸ばしたら、25cmφにカットする。(シールリッド20cmを使って少し大きめにカットする方法もおすすめ)
- フライパンに生地を敷き、フォークで全体に穴を開け、そのまま冷蔵庫に入れて1時間休ませる。
- 冷蔵庫から出して、ベーキングシートを敷き、その上に重石(生米や乾燥小豆などでも可)を入れて生地が浮いてこないようにする。
- 160度のオーブンに入れて、20分生地を空焼きする。
- オーブンから取り出し、チョコレート生地を流し、その上に洋梨をスライスしたものを並べる。
- 160度のオーブンに入れて、さらに15分焼く。
チョコレート用絞り袋の作り方
ビニール袋の先を図のようにカットすると、渦巻き状に綺麗に流し込みができます。
※チョコレートの流し込み方はこれ以外でも可。





フライパンを
タルト型として活用
生地をフライパンに敷き込んで、生地が浮き上がらないように重石を詰めて生地を焼きます。重石は生米や小豆(乾燥)などでも代用OK。


焼きあがったら
すぐにチョコ生地を流す
タルト生地が焼きあがったら、熱いうちにチョコレート生地を絞り入れ、洋ナシを並べます。熱いままの作業も取っ手を使って動かすと安全です。


取っ手をはずして
再びオーブンで加熱
具材をのせ、仕上げに15分ほど焼きあげます。コーティングでこびりつきにくいため、焼き上がり後もきれいにタルトを取り出すことができます。






いちじくとくるみの
ジャム
いちじくは秋の始まりを感じさせる存在。同じく旬のナッツを合わせたジャムはアペリティフのお供にも。作りおきにもおすすめです。


いちじくとくるみのジャム
材料 (ソースパン 20cm)
- いちじく
- 500g
- 砂糖
- 300g
- レモン汁
- 1個分
- ペクチン
- 4g
- 砂糖(2)
- 大さじ1
- くるみ
- 大さじ5
※お好みで
作り方
- ソースパンにいちじくと砂糖とレモン汁を入れてシールリッドで蓋をし、冷蔵庫で1日寝かせる。
- 冷蔵庫から取り出して、シールリッドを外し中火にかけ、砂糖が溶け始めたら砂糖(2)とぺクチンを混ぜ合わせたものを鍋に入れる。
- ぐつぐつしてきたらくるみを加え、たまにヘラで混ぜながら20〜30分ほど煮る。
- とろみが出てきたら完成。(ペクチンを入れない場合は出来上がりがサラサラになる)



鍋のまま冷蔵庫で
寝かせる
ソースパンにいちじくと砂糖、レモン汁を加えて、シールリッドで蓋をして冷蔵庫へ。自然と水分が染み出すので、加熱の時短になります。


こびりつきにくく
煮詰める作業もおまかせ
こびりつきやすいジャム作りもコーティングでこびりつきにくく、煮詰める工程も快適にできます。



パリ郊外に広がる森へ
食材を探しに。
旬の食材をたっぷり楽しむ
贅沢なひと時を。
「9月になるとマルシェにはいちじくがいっぱい。フランスでは定番のフルーツで価格も手頃です。日本のものよりサイズが小さく、果肉はもっと紫色。とても甘くてジューシーです。僕は1kg単位で買います」とマチューさん。長く楽しみたいから、豊富に出回るこの時期にジャムにする人も多いそう。今回はそのいちじくにくるみを合わせたジャムを普段使いにアレンジ。バケットに手作りジャムとブルーチーズを乗せるだけで、立派なアペリティフのメニューになりました。「ジャムを一晩寝かせる際に『取っ手のとれるティファール』の鍋とシールリッドを使うと洗い物が増えません。冷蔵庫から出してそのままコンロにかけられるのも便利です。いちじくの優しい食感とくるみの苦味や食感もチーズとマッチしますよ」


秋はパリ郊外の森へ出かけることも多かったというマチューさん。「世界遺産登録された宮殿もあるフォンテーヌブローという街があります。パリから車で1時間もかからない場所なのに、とても大きな森があって。子供の頃には父はきのこ、僕はくるみを探しによく行ったものです」たくさんの種類の食材が豊かに実る秋だから、自由なアイデアで異なる食感や味わいの食材を合わせてチャレンジするのも楽しみの一つ。「洋梨とチョコレートのタルトは、前回の夏レシピとは生地を変えています。夏のタルトはサブレっぽい食感で、今回のはもっとサクサク。バターの量や微妙な作り方の違いだけで、変化するのも手作りスイーツの奥深さ。塩が少し入っているので甘いチョコレートとも相性がいいですよ。道具や作り方はシンプルに、食感の違いや味の組み合わせなどで変化をつけて楽しむのもおすすめです」取っ手のとれるティファールは、特別な道具いらずで色々なスイーツが作れるのが嬉しいポイント。秋のスイーツを、取っ手のとれるティファールと一緒に楽しんでみては?




